津軽海峡フェリー① 東京から北海道

2022年の夏、ついにあこがれの東京から北海道へフェリーで行く車の旅を、ソロで決行しました。往路の行程はこんな感じです。

東京から北海道への車中泊マップ
黒線は下道、グリーン線は高速利用。青地は所用時間

1日目東京 → 那須湯本温泉 → 那須高原SA車中泊

2日目:那須高原SA→ 鳴子温泉 → 盛岡 → 岩手山SA車中泊

3日目:岩手山SA→ 恐山温泉・宿坊泊

4日目:恐山 → 下風呂温泉 → 大間港 → 津軽海峡フェリー → 函館港 → 道の駅泊

5日目:森町 → 余市 → 札幌

車中泊3+温泉泊1の4泊5日です。無駄に時間掛けてます。

高速料金節約

さて、東京から北海道に行くには、いろいろなルートがありますが、今回は船上時間の短い津軽海峡フェリーを利用します。

船旅が長くなると、一人だとなんとなく逃げ場がなくて嫌だな、と思ったのです。車で長時間の方が、私の場合は全然平気。港までの長距離運転に自信がないので、車中泊で温泉に寄り道しながらの旅です。

青森までの高速料金は、長距離になればなるほど割安なので、途中下車すればするほど不経済ですが、それでも少しでも節約できる方法を模索しました。

ポイント1 那須までは下道「新4号国道」で行く

ポイント2 NEXCO東日本の「ドラ割東北6県周遊プラン(2日間)6100円を利用

ポイント3 東北6県周遊プランの優待サービスで、高値安定の津軽海峡フェリー料金が20%オフ2834円節約

私は高速道路が大好きなので、下道で行くという概念はなかったのですが、あまりに高い高速料金をなんとか節約しようと調べるうちに、那須までのヤフーナビの提案高速料金格安プランを発見! 高速利用との時間差は1時間。渋滞しなければ3時間で那須湯本温泉まで行けます(高速なら2時間)。

このルートを辿っていくうちに、国道4号のバイパスで「新4号国道」という片道3車線区間のある「ほぼ高速」の下道の存在を知ったのです。もちろん無料で制限速度は60kmですが、流れが大変スムーズな道のようです。

走ってみたい!じゃないですか。

1日目 栃木へ

新4号国道で那須湯本温泉まで3時間

初日は土曜の午後にゆっくり出発して、首都高のみ利用(620円 ETC休日・軽自動車)で安行ランプで降り、新4号国道で那須湯本温泉まで行きます。

しかし、安行から国道16号を越えるまでは、信号が引っかかって全然スムーズじゃない! 国道16号を超えてからは、大変スムーズになりましたが、ついつい途中の大型ホームセンターに寄り道してしまって、時間とお金のロス

結局、矢板ICから那須ICまで高速(600円 ETC休日・軽自動車)に乗りました。

東京を15時に出発して、那須湯本温泉についたのは19時半。節約どころかクーラーボックスとか買っちゃって、時間もかかってなんだかな〜ですが、まあいいね。

那須湯本温泉では、休日は激混みの「鹿の湯」はパスして、夜21時までやっている「小鹿の湯(500円)」へ。「小鹿の湯」を堪能したら、那須ICまで戻ります。

高速道路SAで車中泊

那須ICまでは、一本道(那須街道・県道17号)で15分なので、夜道でも楽勝。途中には SHOZO CAFE もある超観光スポットですが、夜は静かなもので誰も走っていません。

那須ICの直前、高速に入ろうとしたところで、超安いガソリンスタンドを発見!

ローソン+セルフガソリンスタンドの「ローソン那須インター店」。

東京の安いスタンドが167円の日で、破格の154円! 灯油? 軽油? と思ったけど、レギュラー154円。さらにローソンで買い物すると、2円引きの152円! 安すぎて、怖い。でも、入れるわ、満タン。

温泉とガソリンに満足して東北自動車道に入り、今夜はSAで車中泊です。

疲れていれば、入ってすぐの那須高原SA(8km・5分)、頑張れたら安達太良SA(74km・45分)と思ってましたが、舞い上がって疲れたので那須高原SAに決定。どちらも24時間のフードコートがあって、常に従業員がいるSAですが、那須高原の方がトイレもきれいで、女子向きかな。

「ドラ割」東北6県周遊プラン活用

2日目は「ドラ割」を利用して東北を周遊します。(ドラ割の説明がいらない人は飛ばして2日目へ

NEXCO東日本のドラ割2022 東北観光フリーパス』は、連続する最大2日間または最大3日間、対象エリア内の高速道路が定額で乗り降り自由になるETC周遊割引商品です。

那須ICから、大間港に近い三沢十和田下田ICまで、高速料金はETC利用で6,050円なので、ドラ割の方が50円高いのですが、ドラ割を利用すると津軽海峡フェリーが20%引きになるのと、東北自動車道が何度も乗り降り自由になるので、今回はドラ割を利用しました。

私が今回購入した「ドラ割東北6県周遊プランは、東北6県全てのICで乗り降り可能になるもので、2日間プランです。2日間プランは土日祝をかませなければならないのがネックなのですが…。

ここでちょっとお得に利用するコツがあります。

今回の利用開始日は、2日目の日曜日です。那須ICから東北自動車道に入った時点では、まだ前日の土曜日で利用開始前ですが、このプランのいいところは、入口また出口どちらかの通過が、利用期間内であればOKなのです。つまり利用開始前に高速に入り、高速道路上で車中泊して、利用期間内に高速を降りても適用されるのです。

ありがた〜。車中泊の味方ですね。

ということで、入口ICまたは出口IC、どちらかが利用期間内であればOKなのです。深夜料金と同じですね。ただし、出口の通過が利用最終日の2日後を超えた場合には適用されません(車中2泊はダメってこと)。また、山形自動車道・日本海東北自動車道(湯殿山IC~鶴岡JCT~酒田みなとIC間)は、それぞれの料金所の通行日時で判定されます。

今回は利用開始日の前日に、那須ICから入りましたが、那須IC〜白河IC間は東北6県ではないので、別料金(ETC380円)です。それは何もしなくてもETCで自動的に調整されます。

そんなわけで、うまく車中泊を組み合わせれば、前後2日をプラスできるのです。ドラ割は単に利用するのではなく、うまく利用するとかなりお得だと思いますよ。

利用直前までネットで簡単に申し込みできるので、自分のETCカードの会員番号と利用日を申し込み、実際にそのETCカードで利用日に高速道路を通過すると、割引料金が適用されます。利用しないと自動的にキャンセルになるので、走行しなかったのに引き落とされるようなことはありません。

なお、ドラ割には北海道の高速が割引になる「道トクふりーぱす」ってのもあります。

道民で利用する人はあまりいないと思いますが、観光で遠距離を少しでも時短であちこち廻りたい人には、おすすめです。札幌=苫小牧、札幌=小樽、札幌=旭川路線以外は、ほぼ片側1車線ですが、下道よりも路面が整備されて走りやすいです。

2日目 宮城・岩手へ

あ・ら・伊達な道の駅

ドラ割の説明が長くなりましたが、2日目は車中泊した那須高原SAから、まずは古川IC(2h15)で高速を降ります。本日からドラ割適用なので、何度でも乗って降りてOKです、豪遊。

高速を降りたら、本日の温泉スポット「鳴子温泉」へ向かいますが、まずはその手前「あ・ら・伊達な道の駅(古川ICから25分)」に寄り道。

こちらの道の駅、駐車場も大混雑の人気スポットで、農産物直売所が充実していて、道の駅には珍しく無料の氷サービスがありました。

サクランボとブルーベリーを買って、昨日購入したクーラーボックス用に、氷を1袋、パンパンに詰めていただきました。大変助かります。ありがとうございます。

鳴子温泉

続いて、道の駅から約15分の鳴子温泉の共同浴場「滝の湯」へ。

鳴子温泉郷は道が狭くて、ちょっとわかりにくいのですが、「鳴子温泉 湯めぐり駐車場」が無料なので、そこに車を止めて、歩いて滝の湯まで行きます。

炎天下の中、汗だくで歩いて7分くらいで「滝の湯」到着。

鳴子温泉共同浴場「滝の湯」(撮影禁止だったので画像は過去のもらい写真)

この素晴らしいお湯が、なんと200円。銭湯料金よりも安い! どういうカテゴリーの共同浴場なのか謎ですが、まあ今どきない価格破壊です。

川渡温泉でランチ

温泉の後は、蕎麦屋でランチ。国道を川渡温泉まで戻り、少し山の方に入ったところの「蕎壽庵」へ。

山の別荘ログハウス風の店構えで、BGMはジャズ。「蕎麦の実あんぱん」や「焼き菓子」も販売してました。

天婦羅もりそば(1540円)天ぷらは、ズッキーニ、パプリカ赤、インゲン、椎茸、オクラ、カボチャ、エビ。抹茶塩で

石臼挽きの手打ち二八そばが、洋皿に盛られてきました。とても美味しかったです。

食後は川渡温泉の「遠藤屋 嘉吉」でくるみ豆腐を購入。宮城県の銘柄大豆「ミヤギシロメ」を厳選し、丁寧に豆腐を作っている老舗です。

胡桃豆腐(400円)。砂糖が入っているので、冷たいままデザートとして食べる

甘さ控えめなので、ツルツル食べられます。他にも抹茶豆腐、胡麻豆腐、豆腐があります。

イオンモール盛岡南店でクールダウン

2日目は少なくとも盛岡までは行っておきたいので、古川ICに戻って高速に乗ります。

が、暑い!!!

この日は酷暑で全国的に35℃以上。車内はガンガンにクーラーを効かせていても、暑い! 駐車場はどこもアスファルトの灼熱地獄だし、止めても走っても暑い! 熱中症になりそう!だったので、高速インターから近い盛岡のショッピングモールで、日中は涼むことにしました。

盛岡南IC(1h20)で降りて、インターから7分ほどのところにある、イオンモール盛岡南店へ。

車を止めて、イオンモール内のソファーで休憩。ここで静かにメールなどを済ませて、イオンでスイカを購入。無料の氷も、またまた袋にパンパンに詰めて1袋だけいただきました。本当に助かります。冷え冷えのスイカが食べられます。ありがとうございます。

イオンモールをプラプラして、身体が冷え切ったところで車に戻り(外が温泉のように暖かくて気持ちいい)、今夜の車中泊会場に向かいます。

ちなみにイオンモール盛岡店なら、盛岡ICに隣接しているので、もっと近いです。暑すぎてそこまで頭が回りませんでした。

岩手山SAで車中泊

今夜のお宿は、盛岡ICから25km(15分)の「岩手山SA」です。

もっと遠くまで行けたのですが、ここより先は大きなサービスエリアはないので(ガソリンスタンドもここが最終)、岩手山SAにしました。

岩手山が眺望できて、山がぐるりと見えるので、小さいながらも雰囲気のいいサービスエリア

夕食は、イオンモール内の「賢治のふうどかん(岩手産品専門店)」で購入したおにぎり。

「賢治のふうどかん」のおにぎり
と、自家製の漬物

デザートにスイカと胡桃豆腐の残りも食べて、早々に爆睡しました。

翌朝、この後70km先の「折爪SA」に寄ってみたら、24時間営業のコンビニがあって、トイレもコンパクトできれい。ソロ女子車中泊には、落ち着けそうなSAで、ここでも良かったなと思いました。

3日目 青森・恐山へ

3日目は本日のお宿、恐山の宿坊「吉祥閣」まで3時間半の旅です。

岩手山SAから三沢十和田下田ICまで行き、そのまま第二みちのく有料道路になります。が、ここでちょっと戸惑った。

三沢十和田下田ICには料金所がなく、その手前の下田本線料金所で精算するのですが、なんとETC設備がありません。ETCで東北自動車道を走って来た人は、東北自動車道利用分のETC料金をここでいったん出口処理しなければなりません。

「どうやって?」と思いましたが、料金所で、使用中のETCカードと第二みちのく有料道路の料金150円を徴収員に渡すと、おじさんが「ピッ」とETCカードを機械にかざして出口処理してくれます。レシートが発行され、ETCで支払い予定の金額も印字されています。どうってことないのですが、想定外だったので戸惑いました。

さて、今回の車中泊の旅では当初、行程の楽な青森港から津軽海峡フェリーに乗る予定でした。

しかし、東北の温泉を徹底的に検索しているうちに、恐山の温泉がメチャいい! ということを知り、しかも恐山には宿坊があって、そこに泊まると宿泊者だけが入れる温泉があり、朝夕は精進料理が食べられるとわかったのです。

もう絶対泊まりたい! ということで、宿坊を速攻予約しました。予約受付は電話・郵便・FAXのみです。支払いも現金のみです。最近、偽サイトが登場したそうで、恐山ではオンライン予約やカード決済は一切やっていませんので、ご注意くださいね。

しかも恐山、大間港の近くじゃないですか。恐山から大間港まで1時間です。ということで、フェリーも大間港から利用することにしたのです。

セルフのスタンドが少ないよ

下北半島は何もない。コンビニもない。そして、ガソリンスタンドがない。しかもセルフが全然ない。従ってガソリンが高い!! レギュラー178円ってやめてくださいよ。

とてもフルサービスを期待できない感じの古びたスタンドばかりで(←偏見で大変失礼な発言)、ガソリンが乏しくなってきたけど、入る勇気が出ず、結局、むつ市まで行って給油しました。

むつ市の「丸紅エネルギーセルフ中央SS」は164円でした。さらに、ガソリンを10L以上入れると、給油画面にスロットが出て、マークが3つ揃って2円引きに。たぶん誰でも2円引きなのだと思いますが、ちょっと嬉しい。

盛岡ICの近くに157円のスタンドがあったので、やはり競合の多い都市部で入れておくべきでした。

次はランチ。周辺を検索して、むつ市内のイタリアン、トラットリアラ・テーラ」へ。

モッツァレラチーズと茄子のトマトソースパスタ」ドリンク付き990円

恐山温泉 宿坊「吉祥閣」

車も私も満タンになったので、いよいよ恐山に向かいます。

月曜だからか車も少なく、県道4号はくねくねの山道ですが、まあ、一大観光地なので、心配はいりません。20分ほど登って恐山に到着です。

非日常感半端ない。空は渦巻模様だし、湖に近づくとなぜか「ゴロゴロゴロ」と空が鳴る! 機嫌悪そうな感じ

車を無料駐車場に止め、入山料500円を払って恐山境内に入ります。

不機嫌な霊場恐山菩提寺
相変わらず空は渦巻きでおどろおどろしい。不機嫌な霊場恐山菩提寺

宿坊は境内なので、宿泊者も入山料を払って入山します。まずは宿坊「吉祥閣」にチェックインします。

恐山の宿坊「吉祥閣」
あまりに立派な宿坊「吉祥閣」に恐れ入ります。本日の宿泊客は3名。全員ソロ

境内の奥が散策コースになっていて、地獄や極楽浄土がコンパクトに見学できます。

恐山の地獄
火山ガスの噴出する岩肌の一帯は地獄

恐山のカルデラ湖「宇曽利山湖」は、エメラルドグリーンに白い砂浜で南国リゾートな感じですが、強酸性の湖です。

白砂の浜は「極楽浜」と名付けられている。なぜか湖に近づくと空がゴロゴロ鳴る

そして恐山境内には4つの湯小屋があり、昔はこの湯で身体を清めてからお参りしたそうです。

誰も入っていませんが、源泉掛け流しの極楽湯

宿坊の夕食は、もちろん精進料理。

塗り箸は食後、部屋に持ち帰り、翌朝の朝食でも使用

恐山での宿坊体験記は、また別の機会にアップしますね。

4日目 大間からフェリー・北海道

宿坊をチェックアウトし、国道279号「はまなすライン」で約1時間の大間港に向かいます。

途中、本州最北端の温泉郷下風呂温泉」にも寄ってみました。

下風呂温泉

共同浴場「海峡の湯」450円。眺望は目の前の国道沿いの海が見えるだけ

昭和の香りがぷんぷんする温泉地ですが、「海峡の湯」はまだ新しい施設でとてもきれい。青森ヒバの浴槽で2種類の温泉があります。「下風呂おんせん食堂」も併設していて、海の幸を味わえますが、この日は定休日で残念ながらやっていませんでした。

津軽海峡フェリー

そしてついに大間港に到着。

青森からのフェリーは「ブルールミナス」とか洋風の名前なのに、大間は「大函丸」。質実剛健な船名がいい

いやー、長かったわー、3泊もしちゃって、やっと着いたわ。(寄り道しなければ、全然1泊で行けます)

大間港からのフェリーは、朝の7:00発と午後の14:10発の2便のみ

車利用でのフェリーは今回が初めてなので、ちょっと緊張。乗船レーンに車を止めて、車検証を持ってフェリーターミナル内の受付窓口へ。

大間フェリーターミナルは小さいけど、とてもきれい

ドラ割利用特典の津軽海峡フェリー20%オフを適用するためには、電話で予約しなければなりません。ネット予約では割引になりません。電話予約後、当日受付時に窓口にて、ドラ割の申込完了メールを呈示することで、軽自動車の料金が11,300円(2022年7月現在)になります。往復利用でも、片道だけでもOKです。

なお、津軽海峡フェリーは青森港限定で「縄文遺跡応援割引」があり、往復利用ならこちらの方がお得。

受付窓口では、電話で予約した予約番号を伝え、車検証とドラ割確認メールを見せて、料金を支払います。各種カード、d払いもOKでした。「函館」と書かれたブルーの紙と乗船チケットをもらい、車に戻ります。

当たり前だけど、日本全国のナンバー大集合

フロントガラスから見えるように「函館」の青紙を置き、車中で荷物整理などしつつ待機。オレンジ色の上下を着てヘルメットをかぶった係員が、1台ずつナンバーとチケットを確認に来るので、チケットのQRコードをスキャンしてもらって乗船準備完了。

しばらくするとレーンに並んだ車が動き出し、1台ずつ順番にフェリーに乗り込みます。

ただ誘導通りに直進するのみ

初めてだったから、ちょっとドキドキしたけど、別に難しいことは何もありませんでした。

フェリー内では、レディースルームに直行。

津軽海峡フェリーのレディースルーム
オレンジ色のじゅうたんが敷かれた12畳くらいの部屋

他に3名女性客がいましたが、全員ソロだったので静かでゆっくりできました。

15:10頃には、車利用者の下船準備を促すアナウンスがあり、早々に車に戻ります。

降りる時も、1台ずつ指示されるので、まっすぐ進んで降りるだけ

函館港着は15:40でしたが、車は先に下船できるので、15:30には函館港を出発できました。

船から降りて、窓を開けた瞬間に、空気が軽い! カラッと乾燥していて北海道の空気は違う!

北海道の道の駅

このまま札幌まで直行すると、函館港からは車で4時間半かかります。夜道の運転は苦手なので、今夜は函館近辺の「道の駅」に泊まります。

函館周辺で一番人気の道の駅は、なんと言っても「道の駅なないろ・ななえ」。

函館港から車で30分の国道5号線沿いにあります。施設もオシャレで、商品もセレクトショップ並みのラインナップ。トイレも超綺麗で、女性好みの間違いのない道の駅です。

しかし、私はここには泊まりません。必ず寄るけど、買い物もしちゃうけど、泊まりません。

なんでかっていうと、

① 国道5号の市街地区間は、新道になっていて片側2車線で、夜間も交通量が多くてうるさい。
② 人気の道の駅なので夜間も車の出入りが多く、ドアの開け閉めがバタンバタンと一晩中ある。

要は人も車も多くて落ち着かないのです。

で、私はどこに泊まるかというと、そのまま国道5号線をさらに20分北上した道沿いにある、道の駅 YOU・遊・もりです。

地味な施設の屋上の展望ラウンジから、駒ヶ岳や羊蹄山、噴火湾が一応見える

ここまでくると国道5号も片側1車線になり、ビュンビュン車が行き来する感じではなくなります。駐車場が少し奥の緑地側にもあるので、そちらに止めるとさらに静かです。

施設は旧式で、欲しくなるようなものも売っていないので、散財の心配もありません。トイレは最新ではありませんが、まあ清潔です。

決して素敵な道の駅ではないのですが、じゃあ何がいいのかというと、敷地の奥に隣接しているオニウシ公園がいい感じなのです。

施設の奥に広がるオニウシ公園。公園の先には海が見える

公園内にはベンチテーブルがあったりして、そこでのんびりお弁当を広げたりできるのです。

そんなわけで本日の夕ごはんは、明るいうちに公園でピクニックしました。

函館のパン屋「コワン」で買ったポテトサンド、ブルーベリー、プチトマト、コーンスープの夕食

5日目 余市・札幌

さて、今日はいよいよ札幌に向かいます。

函館から札幌方面に車で行く場合、主なルートは4パターン(コースタイムは函館市中心部から)。

①高速フル利用の観光ルート
 白老、室蘭、苫小牧、千歳を回って札幌に入る(337km・4h)
 高速利用(大沼公園IC〜札幌南IC)
 白老のウポポイなどを回りたい人にはおすすめ

②高速一部利用で中山峠超え(250km・4h)
 高速利用(大沼公園IC〜豊浦IC)
 この区間の下道は観光地がないので、高速(片側1車線)でショートカット

③下道のみで中山峠超え(250km・4h30)
 道民が通常利用するルート

④国道5号線利用の余市町回り(300km・4h30)
 高速利用(余市IC〜札幌西IC)
 小樽や余市のワイナリーを回りたい人におすすめ

今回は7月だったので、余市の仁木町でサクランボを買いたくて、④ルートにしました。

海沿いの平坦ルート

国道5号を北上し、長万部(オシャマンベ)で左方向に進み、国道5号を進みます。

そのままずーっと国道5号を走れば、お米の美味しい蘭越ニセコを通り、ニセコアンヌプリ羊蹄山の間を抜けて、倶知安(クッチャン)に至る観光ルートです。

今回はそちらではなく、「蕨岱(わらびたい)」の信号を「寿都(すっつ)・黒松内市街」方面に左折して、道道9号に入ります。海沿いのより平坦な道になり、峠越えがないので、運転がラクです。

道道9号が日本海に突き当たったら、岩内方面に右折して、海沿いの国道229号「追分ソーランライン」を走ります。

岩内で大福

岩内港まで来たら、国道276号・小樽方面に進路を変えますが、その前に、岩内の老舗「さんまる餅店」で大福を購入。

黒豆塩大福と草餅。添加物なしなの杵つき100%のお餅なので、すぐにガチガチに硬くなるので早めに食べる

再び、国道276号を小樽方面に進むと、道はそのまま国道5号になります。観光ルートを回ってきた場合はここで合流です。そのまま余市・小樽方面に向かいます。

仁木町でフルーツ

余市郡・仁木(ニキ)町は果物栽培が盛んで、ワイナリーもたくさんあるので、フルーツ好き・ワイン好きの人にはおすすめの観光ルートです。7月はサクランボ、8月はプルーン、9月はブドウが安く買えます。

サクランボ狩りも人気ですが、ファミリーで賑わう園内で、ソロでサクランボ狩りは苦行でしかありません。ササッとサクランボを箱買いして終了です。ちなみにサクランボは、佐藤錦ではなく水門がおすすめです。北海道で昔から栽培されている品種で、ほのかな酸味があるのですが、私的には「あー、本物のサクランボの味〜」と思ってしまいます。

余市からは高速

仁木町からは、国道5号と併走するフルーツ街道を進むとすぐに高速道路「余市IC」です。

小樽〜札幌間は、交通量が多く、信号も多くなるので、余市から高速に乗る方が30分以上早くなります。

小樽も楽しみたい場合は、フルーツ街道から余市ICを通り越して国道5号に入ります。小樽中心部になったら、国道5号は右折しますが、そのまま直進するとレトロな雰囲気の小樽運河沿いの道になります。見るとついつい降りて観光したくなる散財ポイントなので、私の場合は余市から高速に乗ります。

札幌西インター

札幌まで来たら、札幌西ICで早々に降ります。ナビは札幌北ICまで行くように勧めてきますが、無駄です。

札幌西ICで降りるとすぐ「白い恋人パーク」があります。そんなベタなところにソロで入る気分になれませんが、なかなか楽しいらしいです。

高速を降りたら、道道124号を進むと25丁目通りになり、札幌を北から南に南下する道になります。

札幌中心部は道が碁盤の目になっていて、大通り(東西)と創生川(南北)の交点を中心に、北に向かって1条〜51条(屯田)、南に向かって1条〜39条(藻岩山)、西に向かって1丁目〜30丁目(円山)、東に向かって1丁目〜30丁目(丘珠)となっています。住所をみれば、大体の場所がわかるので、ナビより信号の住所表記を頼りに進む方が確実です。

25丁目通りを南下して、

北5条通り(北5条西25)で左折して東に向かえば、札幌駅

北1条通り(北1条西25)で左折して、西2丁目まで行けば、札幌市時計台

北1条通りの次の一方通行が大通りで、地下鉄東西線の上を走る道です。ここで左折して東に進めば、大通公園テレビ塔になります。

札幌西ICから時計台まで、だいたい20分くらいです。30分あれば、札幌中心部のどこでも行ける感じです。

まとめ

ということで、無事札幌の実家に到着しました。さんまるの大福は、すでに硬くなりつつありました。

4泊5日の無駄な旅が終了し、散財しましたが、楽しかったわ、車中泊の旅。慣れ親しんだ我が家と一緒に移動する感じで、改めて車中泊の旅は楽しいと実感しました。

かかった高速料金

首都高(最寄りランプ〜安行):620円(休日)
東北道(矢板〜那須):600円(休日)
東北道(那須〜白河):380円(深夜)
ドラ割(東北6県2日間):6100円
みちのく有料道路150円
札樽道(余市〜札幌西):1100円

計:8,950円(ETC軽自動車)

反省点は、首都高で降りずに浦和ICまで行った方がよかった。さらに寄り道しなければ、最寄りランプから三沢十和田下田ICまで8,290円(深夜)。絶対寄り道はしない方がいいですね。

札幌の実家に車を置いて、飛行機で帰るつもりでしたが、旅を共にした車と離れるのが辛くなり、結局、帰路も車で。復路もぶらぶら寄り道しながら(←まったく反省していない)帰ってみました。よろしければ、お読みください。

「車中泊で帰る 北海道から東京の旅」へ

 

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Posted by Norma