車のDIY

私の車は初代ハスラー。元々は登山口で前泊するために購入した車なのですが、本当に車中泊にはぴったりで、山より車中泊の方が楽しくなってしまいました。コンパクトでミニマムなのに、シートアレンジでさまざまな工夫ができるところが面白い。そしてそのシートアレンジが、スズキの販売員すらよく知らないくらい、定説があるようでなく、工夫次第で新たなシートポジションを発見できる楽しみもあります。そんなハスラー、私の車中泊仕様カスタマイズを2つご紹介します。

ハスラーのフルフラットタイプ

まず、私の場合、いつでも移動できるように運転席はフラットにしません。助手席側のみアレンジします。

ハスラーをフルフラットにするには、前席の背もたれを後ろに向かって倒すパターン(クッションが効いた状態)と、助手席の座面を持ち上げて背もたれを前に向かって倒すパターン(助手席シートバックテーブルが見えている状態)があります。私の場合は後者です。新型ハスラーは助手席の背に後席用折り畳みドリンクホルダーがついたので、うまくフラットにならないようで残念ですが、私はこのパターンが好きです。出発時にすでにこのポジションです。

食事時など通常は、後部席はそのまま座席として使用し、助手席のシートバックテーブル上で食べたり飲んだり、食後は足をのせて寛いだりしています(下の写真左)。寝る時には、後部座席も前に倒してラゲッジスペースと一体化したフルフラットをまず作ります(下の写真右)。

シートポジションの違い
▲通常:助手席を前に倒してシートバックテーブル   ▲寝る時:後部座席もシートを倒してフルフラット

そして、その上に自作パネル3枚を並べて、完全なフルフラットスペースを作ります。これが大事。この完全なるフルフラット面のおかげでグッと快適になるのです。

パネルを3枚並べたところ
▲フルフラット状態の助手席側に、自作パネル3枚を並べたところ

このパネルの上にサーマレストのマットを敷いて、寝袋で寝ています。これだと車中泊中、後部座席を倒す、戻すのオンリーワンオペなので超楽、快適。ソロ女子の車中泊としては、駐車場内でドアを開放してシートを前にずらしたり、調整したりなど、あまり派手にやりたくないので、車内だけで簡単にセッティングできる、このパターンに落ち着きました。

自作ハスラー用フラットパネル

さて、この楽々セッティングを可能にしているのは、自作のフラットパネルのおかげ。最初の頃は、純正品のベッドクッションを真似たサイズ(510×600ミリ)3枚をコンパネで自作して使っていたのですが、これが結構重くて、だんだん動かすのが面倒になり、しかも微妙にガタガタしてイマイチしっくりこない。で、しばらくはクッション面に直にマットを敷いて寝ていたこともあるのですが、やっぱりフルフラットの方が心地よい。ということで改良版を作成したら、これがもうすっごく塩梅いいのです(自画自賛)。

変更点は3点。まず、板を重いコンパネから軽〜いファルカタ材に変更。ホームセンター(ジョイフル本田・瑞穂店)でファルカタ板のお値段は、1枚(910×1820ミリ。厚さ11ミリのNon JAS規格)千円ほどでコンパネと変わらず 。もう軽くて扱いやすくて最高です。やわらかいので自分でカットも容易にできますが、まあカットもお願いしちゃいます。

そして今までは3枚同じだったサイズを、長いもの2枚と短いもの1枚に変更。パネルの長さを変更したことで、前席と後部席との間に大きな隙間があってもパネルが渡せるようになり、アレンジの自由度が広がりました。シートポジションの調整が不要で楽だし、隙間には保冷BOXを置くことができます。

パネルを1枚置いたところ
▲1枚目のパネル(長さは40cm)を置いたところ。前席と後席の間は30cmほどの隙間
パネルを2枚並べたところ
▲2枚目のパネル(長さ70cm)をのせるとちょうどいい感じに

ついでに10ミリ厚の発砲スチロール板も3枚のファルカタ板の上に重ねて、若干ですがクッション性を持たせることにしました。発砲スチロール板(910×1820ミリ)は、貼れパネ(接着シートが付いたもの)やスチレンボードほど高くないので、気軽に試せておすすめです。

材料

ファルカタ板(1095円) 510×700ミリ=2枚と510×400ミリ=1枚にカットしてもらう(加工代=50円×3カット) 

発砲スチロール板(341円) ファルカタ板と同サイズにカットしてもらう(加工代=50円×3カット 発砲スチロールは木材よりカットが難しいので、絶対お願いしましょう)

両面テープ(300円くらい) 木材と発砲スチレンボードの接着のため(なくてもいい)

包む布(984円@オカダヤ) 88cm幅×1m=2枚 88cm幅×60cm=1枚 88cmの布巾を510ミリに合わせて。私の場合は綿布の定番シーチングの黒です。しかも今までのパネルで使用していた物を外して再利用しました。お好みで北欧調ファブリックなどを使ってみてもいいかも。

布製ガムテープ(300円くらい) 包んだ布の接着のため。できれば布と同色のもの。裏面なので気にならない人は何色でもOK。本当はタッカーで打ち付けるべきなのでしょうが、持ってないし、買ってまで必要ないし、ガムテープで私的には十分です。前回もガムテープだったので、簡単に剥がして布地を再利用できました。

かかった料金の合計:3020円

作り方

ファルカタ板の四隅と中央に両面テープを貼り、発砲スチレンボードを重ねて張り合わせる。ずれなければいいだけなので厳密でなくてもOK

布で包み、裏面をガムテープでとめる。

パネルの裏面
▲かなり安易な造作だけど、使用には全く問題ございません

以上です。

カットをお願いしてしまえば、ただ重ねて布で包むだけ。あっという間です。工具もいりません。ファルカタ材で作ったおかげで、とても軽くて扱いやすくなり、車にのせっぱなしでも燃費に影響しないかな、と思います。

この3枚でフルフラットになりますが、3枚目のパネル(一番後方)の下、ラゲッジ部分に段差が若干できて安定感がイマイチでした。そこでパネルの下に、発砲スチロール板の余りを4枚重ねて置いたら、ナイス! うまい具合に段差が解消され、ガタガタしなくなりました。

発砲スチロール板を重ねたもの
▲余った発砲スチロール板を重ねて養生テープでとめたもので段差を解消

そして、ファルカタ板も余ったので、ラゲッジフロア上部にテーブルも作ってみました。木材が余ったから作っただけだったのに、これがヒット! 超便利。まず先に作った方がいいお勧めのアイテムです。

自作ハスラー用ラゲッジテーブル

車外から見たラゲッジボード
▲車外から見たラゲッジボード

ハスラーのラゲッジスペースの左右に2つずつあるユーティリティナットを利用して、手で締めるタイプのノブネジを取り付け、その上にボードをのせています。のっけてるだけなので、いつでも取り外し可。

車内から見たラゲッジボード
▲車内から見たところ。仕事用の机としても活躍しそうな予感

材料

ファルカタ板1枚(300×1140ミリにカットしてもらう)

M6×15(ネジの太さが6ミリで長さが15ミリ)のノブネジ4個:私は「イーグルスターノブ 小一郎 M6×15 黒」をビックカメラで113円×4個購入(しかも送料無料! ビック、すごい!)

かかった料金:452円

作り方

①ファルカタ板を、以下の図面のようにカットする。

ハスラーのラゲッジボード寸法図面

斜めカットはホームセンターでやってくれないので、しぶしぶ自分でやります。嫌嫌カットしました。私が使っている鋸はこちら。シルキー ゴムボーイ 細目 210mm290-21 しかーし、ファルカタ材、素晴らしい! とってもやわらかくて、ほぼ初めての私でも、簡単きれいにカットできました。自信ついちゃう感じ。簡単だから安心してやってみてね。

ボード完成
▲ボードのカットが完成

さらにひと手間。面倒でなければ、角をヤスリがけして丸みをつけると、高級感が出て、無塗装でもいい感じになります。

ボードに丸みをつける
▲ファルカタ材はやわらかいので、ヤスリがけも超簡単♪ すぐに終わります。

ハスラーのラゲッジフロア(後ろの収納スペース)に左右2つずつあるユーティリティナットのプラスチック製キャップを外す。ネジ式になっているので、マイナスドライバーを隙間から差し込み、少し浮かせて引っ張りながら左に回すと外れます。

4箇所のユーティリティナットにノブネジ小一郎を取り付け、①の板をのせる。

ノブネジの上にのせる
▲ただポンとのせてるだけ。M6サイズのノブならギリギリ後部座席に干渉しないので、後部座席も通常使用可

以上です。

これまた超簡単です。板を布で包もうかなーと思いつつ、結局そのままで使用中。ナチュラルな感じで、まあ、変ではない。それよりもこのテーブルがあると車中泊での物整理が超楽! そして車中泊中に、ここに物を並べておくと、発見しやすく取り出しやすいだけでなく、リアウィンドウのシェードが外れるのを防いでくれる。こりゃ、いいわ、なのです。

まとめ

この2つが私の車の「女子でもできる超簡単DIY」でした。初代ハスラーでのカスタマイズなので、現行モデルではこのようにはいかないかもしれませんし、他の車だともう全然違うと思うのですが、なにかDIYのヒントになれば嬉しいです。

もっと素敵なDIYアイデアがあると思うので、是非教えてくださいね。

 

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Posted by Norma