今年もペルセウス座流星群の時期ですね。
空を見上げれば流星の嵐、手元を見ればSNSに嫉妬の嵐。なんてことはありませんか?
SNSは嫉妬の宝庫
嫉妬(issā イッサー)とは「他人がうまくいくとショックを受ける」感情です。他人よりも自分が劣っているとみじめに感じたり、不幸に感じてしまったりする「怒り」です。
SNSが発達した現代、自分よりも遥かに素晴らしい活躍をしている人が山のようにいるのを、毎日思い知らされますよね。毎日毎日、止むことなくSNSがジャブを打ってきます。気にしないようにしていても、いつの間にか嫉妬流星群になってることだってあります。
自分に自信がなくなり、不安になって「あの人はいいなあ、うまくいって」と嫉妬する。それがいつの間にかクセになり、何もかもがうまくいかなくなる。そりゃあそうです、周りがうまくいくたびに、自分で自分を見下しているのですから。
māna(マーナ)比べる
「比べる」のも嫉妬と同じ性質です。「比べたくなる」ということは、「自分に自信がない」ということです。自分だけで堂々と生きていられないので、「他の人はどうなのか」と気になるのです。
比べた結果、自分の方が優位であれば気分が良くなり、相手の方が優位であれば気分が悪くなるです。いずれにせよ、比べなければ、味わうことのない気持ちです。他人と比べるたびに、他人と自分が分離して離れてしまいます。そういう状態を作っているうちに、孤独になってしまいます。
「他人が自分よりうまくいっている」と思ったら自分がみじめな存在になり、嫉妬・怒りが生れてくる。また「自分が他人よりうまくいっている」と思うと、自信過剰になり失敗してしまうのです。
恋愛の嫉妬
また、自分が好意を持っている相手の興味や関心・愛情が、自分以外の人や物に向いたときに起こる感情も嫉妬です。 自分のニーズが満たされない、特別扱いされないことで起こります。
相手の行動に対しての不満ですが、その相手の行動そのものが、自分がしがみついている解釈にほかなりません。「自分から離れてしまうかも」と勝手に解釈して自信をなくし嫉妬しているのです。
自分に自信がないのは「怖い」から
そもそも、自信がないのは「怖い」からです。他者がうまくいったら、あの人が離れていったら、自分の存在価値が揺らぐと思っているからです。自分が傷つくことを怖れているのです。
「怖れ」からは「戦い」が生じます。相手を責めれば、その時点でコミュニケーションが停止し、戦いが始まりますよね。戦いを始めないためには、自分を傷つけているのは、自分の考えにほかならない、ということに気づくことです。自分を責める必要はありません。
気づくことができたら、その独りよがりな考えを手放し、考えを変えてみればいいのです。
どんなに親しい相手であっても、他者は自分のニーズを満たすために存在しているのではありません。「こうして欲しい」「こうして欲しくない」という期待は、相手に対する要求です。人間関係が先に進むのを止めてしまいます。
「自分の思い通りにしたい」というニーズを満たすよりも、相手を重視するように心がければ、結果としてニーズは全て満たされていきます。これが自然の法則です。
muditā(ムディター )喜び
具体的にどうするかというと、最初は無理してでもいいから、相手の成功・幸福を喜ぶようにするしかありません。「よかったねー」と心から感じるようにする。muditā(ムディター )喜びです。他者の活躍を自分のことのように喜ぶことをクセにするのです。せっかくだからSNSを活用しましょう。
それでOKです。私にできなかったからって、別にどうということはないのです。相手がうまくいっても相対的に自分の価値が下がることはありません。
恋愛の嫉妬には
女性は気遣いや思いやりで愛情を感じるのに対し、男性は信頼されることで愛情を感じます。
「離れていくかも」=「信じていない」ということです。まず、ありのままの自分を信じて、次に相手を信じる。信頼にはいろいろありますが、放っておくことも信頼です。
相手を判断したり、支配したり、変えようとするのではなく、尊重するようにしてください。
そしてコミュニケーションをリードするのは女性です。誠意あるコミュニケーションを心がけることで、信頼関係を生み出すことができます。
宇宙も自分も無限
ペルセウス座流星群を宇宙の側から見るとこんな感じです。バックに壮大な宇宙の星たちが見えていないと、こんなもんです。単なる発光現象です。
ペルセウス座流星群は、ペルセウス座(地球から最も近い星で34.4光年にある)から、流星が飛んでくるわけではありません。
ペルセウス座の方向の一点から放射状に、流星が飛んでくるように見える発光現象です。実際には彗星が軌道上に残していった数ミリの塵(ちり)が、地球大気圏に突入して地上80〜120kmで発光しているだけです。
下ばかり見て狭い世界に没頭していると、自分ワールドが心の中でどんどん大きくなります。
顔を上げて、真夏の夜の宇宙を見れば、空に光る一瞬の流星と、その先の宇宙空間に広がる無限の星たち。こっちが現実ですよ。
宇宙も自分も、無限に壮大なのです。
以上です。