ブッダの名言集
このサイトの翻訳は、パーリ語の原典(Tipiṭaka ミャンマー版)を元に、直接日本語に翻訳しています。
「ダンマパダ(Dhammapada)」は、パーリ仏典「ティピタカ」の1つで、ゴータマ・ブッダの教えを簡潔な言葉にしてまとめた名言集です。
パーリ語でダンマ(dhamma)とは、「真理」のことです。真理=自然の法則であり、ブッダの教え(法)であり、全ての存在・現象のことでもあります。パダ(pada)は、元々は足を意味する語で「歩み」を表わします。ダンマとパダを合わせて「真理(ブッダの教え)の歩み」という意味です。北伝の仏教では漢訳して「法句経」と呼んでいます。
ダンマパダとスッタニパータの違いはこちら
目次
ダンマパダ 26章 非公開
423の生きるヒント
ダンマパダは、423の詩句がテーマ別に26章に分かれて構成されています。これらの詩句は、ブッダが弟子たちと一緒にガンジス川の谷間やヒマラヤの亜高山地帯を旅しながら、45年間の教導の過程で行なった様々な説法から抜粋されたものです。
詩句の多くは、幸福と苦悩、注意深さと無頓着、賢者と愚者など、対照的なものが組みになっています。それぞれの行動の結果を照らし合わせることで、賢明な行動を自然に選択できる仕組みです。
また、1章から段階的にブッダの教えの理解レベルが深まっていく構成になっていて、1から順に読み進めることで、ダンマの教えを一歩一歩歩むことができます。
これらの智慧の言葉はどれも、宗教・宗派を超えて、一般的で普遍的な、誰が読んでも役に立つ言葉です。日常生活をより良く生きるためのヒントとなるように、仏教徒ではなく瞑想者の視点から現代語・日常語に翻訳しました。
翻訳にあたって
このサイトの翻訳は、第6回結集で承認されたパーリ語の原典「Tipiṭaka ミャンマー版(the 1958 Sixth Council Edition)」を元に翻訳しています。日常会話の自然な表現にしつつも、意訳は極力避け、捏造のないように心掛けました。ダンマパダは散文詩体なので、語順も可能な限り原文に近いものとし、最低限の文字数にしています。
翻訳にあたっては、元のエピソードを理解していないと言葉の解釈ができない詩句もあるので、それぞれのエピソードについては、ビルマ・ピタカ協会(ミャンマー)、および 国立台湾大学(台北)が作成した英訳文献から解釈しました。
どのエピソードも興味深く、「長老でも結構ブレてるもんだな」と安堵させられることも多く、違った意味で瞑想の励みとなりました。これらのエピソードも全て載せたいところですが、そうするとブッダの名言集にならないので、言葉の理解に必要と思うものだけ最小限掲載しています。
この訳文は、ブッダが語った言葉を、宗教的要素をかませずに、シンプルにダイレクトに受け止めたいという思いで作成しています。
パーリ語は1語に1つの対訳があるわけではなく、さまざまに解釈できる正解のない言語です。訳者の心の状態によって、受けるインスピレーションが違い、訳文も変わってくると思います。時に誤訳や間違った解釈もあるかもしれませんが、それすらも学びのひとつであると感じています。間違いに気づいたら、その都度改めていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。